父親はロックギタリストの末原康志、母親はピアノ教師。早稲田大学文学部在学中より舞台活動を開始し、劇団「おぼんろ」を旗揚げ。脚本・演出・主演を兼ねるスタイルで、独自の“体験型寓話演劇”を展開。詩情と哲学を兼ね備えた独特の語り口と、没入感あふれる世界観で多くの観客を魅了している。「劇場」にとどまらず、廃工場や屋上、船上、路上、特設テントなど、物語に相応しい場所を自ら探し出して上演を重ねてきた。自身も路上芝居からキャリアをスタートさせ、現在に至るまで都内各所や地方都市での独り芝居公演やライブ活動を精力的に続けている。演劇の原点に立ち返るような表現を重んじ、観客との密な時間を創出し続けている。また、詩・小説・作詞作曲・絵画・朗読など多様なジャンルで表現を行うマルチアーティストでもあり、イラストによるビジュアル制作も多数手がける。近年は、文学的要素を強く押し出した演劇シリーズ『末原拓馬奇譚庫』を立ち上げ、演劇と文学の融合を模索している。
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GO BEYOND な 人
末原拓馬(スエハラタクマ)
脚本家・演出家・役者
おぼんろは「物語で世界を変える」という理念のもと、言語や文化を越えて共有できる普遍的な物語を創り続けてきました。私たちは、物語には人の価値観や感情に直接働きかける力があり、それがやがて世界の見え方や他者との関係性を変えていくと信じています。その力を、より多くの人々に届けるためには、日本国内にとどまらず、世界各地で作品を上演することが不可欠だと考えています。海外渡航は単なる公演機会の拡大ではなく、異なる文化や背景を持つ観客と出会い、物語がどのように受け取られるのかを確かめ、さらに作品を深化させていく重要なプロセスだと考えています。おぼんろは、世界に共通する物語を創るという自負を持ち、その可能性を実証していくために、海外での上演に挑み続けています。
海外活動の中で「GO BEYOND.=超えていく」と強く感じたのは、言語が通じない観客の前で上演した時のことです。言葉に頼れない状況の中で、俳優の身体や声の響き、空間の使い方、そして観客の想像力に委ねる表現そのものが試されました。最初は届いているのか確信が持てず、手応えのない不安もありましたが、上演が進むにつれて客席の空気が変わり、笑いや沈黙、息を呑む気配が確かに共有されていくのを感じました。終演後、現地の観客から「言葉は分からなくても物語は理解できた」と伝えられた瞬間、自分たちが越えるべきだったのは言語の壁ではなく、表現の在り方そのものだったのだと気づかされました。この経験は、おぼんろの物語が国境を越えて届く可能性を確信させると同時に、表現をさらに深化させる原動力となっています。
GO-BEYONDER No.393
脚本家・演出家・役者
末原拓馬
早稲田大学在学時、2006年劇団「おぼんろ」を旗揚げ。「おぼんろ」は大人のための寓話を紡ぎ出すことを特徴とし、その普遍性の高い物語と独特な舞台演出技法によって注目を集めてきた。2021年「おぼんろ」オリジナル公演『瓶詰めの海は寝室でリュズタンの夢をうたった』を作・演出・出演。さらに同作品の小説を講談社より出版。劇団公演は毎年実施しており、近年は朗読劇の脚本、演出、2.5次元舞台の演出など活動の幅を広げている。他にもグッズのイラスト、小説の挿絵、舞台の衣装デザインなどアーティスト活動も行っている。代表作に、劇団おぼんろ本公演『瓶詰めの海は寝室でリュズタンの夢を歌った』『キャガプシー』のほか、初の海外公演作品『STAFIA GEMANYO』(モルドバ共和国国際演劇祭参加)など。近年の外部公演としては、『三國志演技〜孫呉〜』(明治座・脚本演出)、『氷艷〜鏡紋の夜叉〜』(横浜アリーナ・脚本)、『のだめカンタービレ』(オペラハウス・総合演出)、バレエ作『クレヨン王国』(構成・総合演出・音楽)などがある。
Instagram:https://www.instagram.com/sueharatakuma/
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【受賞暦】
2017年 神保町花月×演劇冊子Confetti 「エチュ1グランプリグランドチャンピオン大会」優勝
2016年7月 神保町花月×演劇冊子Confetti 「エチュ1グランプリグランプリ受賞
2016年1月 よしもと主宰 エチュ1グランプリ グランプリ受賞
2014年 黄金のコメディフェスティバル優秀俳優賞受賞
2013年『Fight Alone 3rd』グランプリ
2012年『演劇on岡山』戯曲コンクール グランプリ
2011年 主演映画『さぬき巡礼ツアー』さぬき映画祭上映作品・奨励賞受賞
2008年『番外公演3.8「さいなら!」』池袋シアターグリーン学生演劇祭優秀賞
2007年『WHK異種表現力対決』優勝
2006年『WHK演じ者グランプリ』優勝